一般財団法人日本情報経済社会推進協会(東京都港区、以下JIPDEC)は3月17日、「企業IT利活用動向調査2022」の速報において、ZIPファイルとパスワードを別々のメールで送る、通称「PPAP」について、3割以上の企業が今後禁止する予定で、すでに禁止している企業と合わせるとその割合が半数近くに上ることが明らかになったと発表。
現在PPAPによるファイルを受信していない、もしくは受信することを禁止していると答えた企業の割合は14.4%で、今後受信を禁止する予定の企業は32.6%だった。
PPAPによるファイルの送信については、17.9%の企業が送信していないか、既に禁止している。また約4社に1社(26.6%)が今後、PPAPの送信を禁止する予定だと回答した。
暗号化ZIPファイルを添付したなりすましメールの爆発的な流行もあり、ほかの方法での送信を推奨する企業(15.5%)と合わせ、これらの割合は今後さらに高まる可能性があると同調査では分析している。政府は2020年に中央省庁でのPPAP廃止を発表している。
PPAPによるファイルの送信については、17.9%の企業が送信していないか、既に禁止している。また約4社に1社(26.6%)が今後、PPAPの送信を禁止する予定だと回答した。
同調査では、2023年10月1日に施行される「インボイス制度」への対応についても質問している。約3社に1社(34.3%)が電子インボイスの利用をすでに決定しており、検討中と答えた企業を合わせると、7割以上(70.2%)が電子インボイス導入への取り組みを開始していることがわかった。一方で、未検討の企業も1割以上(11.9%)存在する。
この調査は、JIPDECと調査・コンサルティング企業のアイ・ティ・アールが2022年1月15日から1月17日の間にWebアンケート形式で実施。IT戦略策定または情報セキュリティ施策に関わる係長職相当職以上の役職者約13,000人が対象で、982人(1社1人)から有効回答を得た。
調査結果の詳細はJIPDECが5月下旬に発行予定の「JIPDEC IT-Report 2022 Spring」に掲載、ウェブサイトに公開される予定とのこと。