安全衛生情報

2022-09-23 19:59:00

2022年9月月3日、新潟市の市道で、高所作業車に乗って街路樹のせん定作業をしていた造園会社の男性2人が感電して、1名が死亡、1名は意識不明の重体(9月6日時点)という痛ましい災害が発生した。

 

 

異音と「ヤバイ」という声に気付いた現場にいたほかの作業員が15時54分に119通報。その後、感電した2人は新潟市内の病院に意識不明の状態で搬送されたが、40歳代の男性は3日23時28分、搬送された新潟市内の病院で死亡が確認された。

 

事故があった現場の街路樹を見てみると、街路樹のてっぺんから数m上のところに、高圧電線(電圧は6万6000ボルト)のケーブルが伸びている。高圧電線は、地上からだと約11mの高さとのこと。作業員はこのケーブルに近づいたため、感電したとみられている。警察によると、作業をしていた2人はこの高圧電線に触れた形跡はなかった

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しかし、高圧電線は直接触れなくても、近づくだけで空気の絶縁を突き破り感電する可能性がある。この現象を「閃絡(せんらく)」と言いう

搬入作業の安全_電気機器編_21m_MEIDEN_Moment (2).jpg

2人が近づいた高圧電線にかかっていた感電を防ぐためにも、電力会社などは4m以上の距離を取るよう注意を呼びかけていた中での被災だった。高所作業車やクレーンを使用した作業を行う場合は、事前に周囲の架空電線の確認を行い、安全な作業手順を確立し、全員に周知してから作業を行うことが大切である