12月に入り寒い日が多くなってきました。一酸化炭素中毒のリスクが増大しています!
これからの季節、職場で仮設発電機や灯油を使った暖房機器を使用することも増えています。結果、一酸化炭素中毒による事故防止対策が普段以上に必要になっています。
特に建設系の現場は、元々、作業機械としてエンジンカッターやエンジン式高圧洗浄機、エンジン溶接機などを使用した作業も少なくありません。屋外であれば換気上問題はありませんが、屋内作業で、従来の作業機械に加えて暖房機器を使用(室内酸素を奪う)の機会が増えるのです。
以下は岡山労働局ホームページからの引用ですが、元々内燃機関の使用は十分な換気が確保されないと「一酸化炭素中毒」のリスクがあります。匂いもなく、酸欠も意識しない中で忍び寄る被災であり、とても危険です。
災害事例1
スーパー店舗内で、水路配管を設置するためエンジンカッターを使用して床切断工事を行っていたところ、一酸化炭素中毒で倒れた。〔排気ファン設置あり、防毒マスク着用(CO用ではなかった)〕
災害事例2
工場内で、ブルーシート養生を行い、エンジンカッターを使用してコンクリート土間切断作業を行っていたところ、一酸化炭素中毒で体調が悪くなった。〔排気ファン設置あり〕
災害事例3
建物の地下トイレが詰まったため、設備業者がエンジン式の高圧洗浄機で詰まった箇所を除去していたところ、一酸化炭素中毒で気分が悪くなった。〔排気ファン設置あり〕
原 因
(1)作業計画(作業手順書)がなく、換気等の検討がだった。
(2)いずれも自然通風・自然換気がほとんどなく、排気ファンを設置していたが、有効な換気となっていなかった。
(3)有効な呼吸用保護具を未着用だった。
*当該機械等を使用して工事を行う時は、添付ガイドラインのポイントを良く理解し、最低でも以下の必要な対策・措置を確実に行いましょう!
労働衛生 管理体制 |
(1)作業計画、作業手順書の作成 (2)専門工事業者との連絡調整 (3)労働衛生教育、健康管理、立入禁止の措置 (4)事前にリスクアセスメントを行う |
作業管理 |
(1)換気装置・呼吸用保護具等の選定 (2)一酸化炭素用警報装置等の設置・点検、濃度測定 呼吸用保護具(防毒マスク・送気マスク等)の管理 |
作業環境 管理 |
(1)換気は時間的に均一に行う (作業時は1時間当たり作業場所の気積を20回以上換気) (2)換気装置の性能の確保(点検)、濃度測定
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建設業における一酸化炭素中毒防止のためのガイドラインのポイント.pdf (2.31MB)